こんにちは
えりぃの学校・子どもの悩み相談室です。
お子さんの悩み、お子さんのことで困っていることの中には
子どもからお母さんへのメッセージがあります。
子どもがどんなことをお母さんに伝えたいのか、お母さんの思いは子どもにどんな風に伝わっているか、
悩み相談を通して通訳していきます。
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今日のお悩みは、
【子どもが習い事をやめたがっている】
です。
まず、
やめたいんだったら、「やめていいよ。」
と、言ってあげてほしい。
それがすんなり言えないから悩んでいる。
と言われそうですが。
ただし、
子どもの言う「やめたい」といったときの本心は2通りあります。
ひとつは、
- 本当はやめたいわけではない
もうひとつは、
- 本当にやめたい
です。
お子さんが、どちらなのか、見極める必要があります。
まずは、
①の本当にやめたいわけではない場合
「そんなこと言わないで、もう少しだけがんばりなさい。」
とか、
「あと少しで5級に進級できるんだから、5級になるまではがんばりなさい。」
とか、
「25m泳げるようになったらやめていい。」
とか、
いろいろ言いたくなると思うのですが、
「やめたい」と打ち明けたことはひとつ、勇気のいることだったかもしれません。
「なぜやめたいの?」と、
聞いてあげてください。
そして、その理由を聞いて、
「だったら、3月までは続けてみたら」
とか、
「発表会終わるまで続けてみたら」
とか、
言いたくなるかもしれませんが、
まず、こちらはだまって
聞く。
ただ、聞く。
ここでいう聞くとは、
ママ:「そうかー。やめたいんだねー。」
子ども:「うん。だって、練習きついし。」
ママ:「練習きついよね。」
子ども:「Aちゃんみたいにうまくできないし。」
ママ:「Aちゃん、上手だもんね」
子ども:「まだ、こんな技しかできないし」
ママ:「うんうん」
子ども:「それなのに、コーチがもっと難しい技に挑戦しろ。
とか、やればできるとかいうから嫌なんだよねー。」
ママ;「がんばっているときにそうやって言われると、いやなときもあるよねー。」
と、いうような感じで、
子どもの言う言葉を繰り返す。
または、うなずくだけで、
共感的に聞く。
その時ママは、
「そんなこと言わないで、AちゃんはAちゃんでしょ。」
とか、
「あなたは上手よ!Bちゃんよりはうまいじゃない。」
など、
ママの考えを言いたくなるかもしれませんが、
「やめたい」と言っていることを尊重して、
ここは聞いてあげます。
泣いたら、
「そんなに悩んでたんだね」と、
共感してあげる。
いやな友達Cちゃんがいるとかわかったら、
それも、聞いてあげる。
(それをCちゃんママに言ったり、他のママに相談したりしない。その悩みは後日答えます。)
十分聞いたうえで、
「そんな風に思って、ずっとがんばってきたんだね。すごいね。」
と、
これまでの子どものがんばりを承認してあげます。
ママにとって、
ちょっと足りない内容だったとしても、承認します。
「がんばったね。」
「よくやっているね。」
って、
言ってあげてください。
①の「本当にやめたいわけではない子」
だったら、
十分気持ちを聞いてもらえて、共感してもらえたら、
自分から
「もう少しだけがんばってみようかな」とか、
言うようになります。
がんばりつかれているようだったら、
または、
「本当にうちの子に合わない」って、わかって、
「一度やめてみるというのも、ありかなー。」
って、話を聞いてあげるお母さんの方が思うかもしれません。
「なんとかして続けさせたい」
と、思っていたお母さんの気持ちが変わる。
と、いうこともあると思います。
共感的に聞く。
ぜひやってみてください。
続いて、
②の「本当にやめたい」場合
ピアノや水泳やダンス、空手などいろいろな習い事がありますが、
やることそのものがあまり好きではないのなら、
「やめてもいいよ」
と、
言ってあげてください。
「そんなこと言ったらやめちゃいます。」
って、いうママがいますが、
「やめていいよ」と言われて、
やめる習い事なら、
やめたらいい。
「継続してがんばる力が育たなくなるんじゃないか」
「イヤだったらすぐやめちゃうような、根性のない子に育ってしまうのではないか」
と、心配になるかもしれません。
でも、
好きじゃないことで継続してがんばる力を育てたら、
無理して我慢するようになり、
無理の継続は無理なので、
いずれ、なんらかの症状がでます。
お腹いたくなる。
頭痛くなる。
反抗的になる。
無気力になる。
など。
その根本原因が
「やめたい習い事続けていること」
にあるのに、
それを切り離して、
体調不良を治そうと、病院に通ったり、検査したりしてもムダ。
子どもは自分は何が好きで、
自分に合っているもの、合わないものが何なのか、
わかっているものです。
でも、
「お母さんはこうしてほしいんだろうな」
の方を選択しようとすることがあります。
だから、
こちらが本気で「やめていいよ」と思って言わないと、
「やっぱりもう少し続ける」
と、
本心ではないのに言わせてしまうことがあります。
それは子どもにとって、幸せなこととは言えないんじゃないかな。って、思うのです。
やめてほしくないなら、
「それはなぜなのか」
まず自分に問う。
①こんなに何年も続けてきたのに、今やめたらもったいない。
②もう少し上達しておけば、将来役に立ちそう。
③今は基礎の段階だからあまり楽しくないかもしれないけど、もう少し頑張って上達すれば楽しくなってくるはず。
など。
自分の続けてほしい理由はどれなんだろう。
①や②のような考えだったら、
やめたい習い事続けてる方が
もったいない。
あまり好きではないことを
「役に立ちそうだから」
「もったいないから」
という理由で、
続けている時間こそ
もったいない!
習い事は、
お金も時間もエネルギーも使うものですから、
やりたいこと・好きなことに注いだ方がいい。
そのことに「今」気づいたんだったら、
「ラッキー♪」
と思って、方向転換してほしい。
今好きではない習い事では、
将来役に立ちません。
英語など、役に立ちそうなものだったとしてもです。
③のように、
「もう少しやれば楽しいステージに行けるからがんばればいいのに。」
という考えだったら、
その考えをそのまま伝えて、子どもに選択させるのがいいと思います。
「ママはこう思う。」
と。
ここでは、自分の考えを伝えていいと思います。
「あなたの考えはわかった。ママはこう思うよ。」
って、伝えてみてください。
やめてみたらわかることもあるので、
「なんとしても続けさせないと!」
と思わないで、
1回、やめてみるといいですよ。
最後は、
【やめたらどうするの?】
です。
「やめたらどうなるのか見えないからやめられない。」
ということもあるかもしれません。
①何か他の習い事をさせたいけれど、何をすればいいのかわからない。
②暇な時間が増えて遊んでばかりいる。
①や②のような状況が生まれると、
「何かさせなきゃ」
って思うかもしれません。
でも、実は、
何もしていないように感じられるその時間こそが、
子どもに合ったものに出会う
チャンスがやってくる時間となるのです。
誰かがその子のもつ才能を見出して、
自分で考えていただけでは
見つけられなかったようなものを
伝えてくれるかもしれません。
または、チラシで偶然見つけるかもしれません。
アンテナだけ張っておく。
「なにかうちの子にあうものはないかなー。」
「そんなお知らせが降ってこないかなー。」
って。
あとは天にまかせよう♪
かならず、やってきます。
ただ、それは
お母さんの好みのものではない場合もあるので、
注意。
それを応援できるお母さんだったら、すてきです。
まとめ
子どもが「習い事をやめたい」と言ったら、
①「やめていいよ」と言う。
②なんでやめたいのか、子どもの考えを共感的に聞く。
③やめても大丈夫!
がんばっている自分を認めてほしいだけかもしれないし、わかってほしいだけかもしれない。
子どもの話を共感的に聞いて、感じたことを実行すれば大丈夫です!
やめて、もし「またやりたい」と言ったら、その時はやりたい気持ちを応援してあげればいいのです。
「だからあのとき『やめないほうがいい』って言ったでしょ!」とか言わないで。
子どもにはタイミングがあるのです。
以上、子どもが習い事をやめたがっている。についてのお悩み相談室でした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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